きゃっと・ふぃすと

2006/6/14 水曜日

Diary/2006-06-14

Filed under: 過去ログ — もりやん @ 0:00:00

いかにして竹宮ゆゆこは田村くんをやめ、とらドラを書くようになったか

 『とらドラ!2』の帯コメントを奈須きのこが書いていることは、意味があるかもしれない。

 『わたしたちの田村くん』がラブコメではないということは何度か書いてきた。(わたしたちの田村くん/『わたしたちの田村くん』はなぜラブコメではないのか(ネタバレ注意)
 付け加えるなら、伝統文化としてのラブコメは、男の子から女の子へのコミットメントと同時に女の子から男のへのコミットメントをも描くものだったはずだ。素直になれない二人が毎度喧嘩する……みたいな、ベタなイメージからして、双方向的である。
 松澤も相馬も、基本的には意思決定をしておらず、能動的に田村くんにコミットしてはいない。相馬はまだしもアクティブだが、ずけずけ踏み込んでくる田村くんへの反応の域を出ない。リアクション芸で弁当作ってくるあたり非常にかわいいんだけど、それはまあともかく。
 田村くんへコミットするとは、例えば、田村くんの悩みを解消しようとしたり、ライバルから田村君を奪おうとしたり、逆に身を引いたりすることであろう。相馬が最後に松澤と正々堂々戦おうとするのが唯一能動的な行動といえそうだが、実際の中身についてはおあずけとなる。俺が続巻を熱望する所以だが、ライトノベルにおいて、エロゲー的に各ヒロインのルートを並置してしまっため、この先を書くのは恐らく非常に難しい。だからこそそこに踏み込んでほしいのだが、残念ながらそれ以上は断崖絶壁なのだろう。

 ゆえに、『とらドラ!』となる。
 メインヒロインを大河に限定し、賑やかしとしてのヒロインを置いた上で、大河から竜二へのコミットメントを描いた。やっと奴さんもラブコメの書き方が分かってきたか。
 当然、これをラノベでやるのは単なる復古だが、エロゲーでやったなら進歩である。そして今エロゲーはそのような方向に進みつつある。
 とらドラはかなりエロゲーテイストな作品なので、そのような方向性に沿ってどのように展開するか、興味深い題材だといえる。次巻で完結しそうだが、さらに続くとすれば、竜二の父親が話に絡んでくるかが一つのポイントになるだろう。

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