Diary/2005-10-26
『CROSS†CHANNEL』の話(5)
crow_henmiさんへ
だらだらと。
そもそも同一物語系の全可能性を内包したゲーム系は、これまで存在したことがない(はず)なので
これについては、以前「ファンディスクで追加されたルートは、本編に存在するといえるのか」という形で疑問を提起しましたね。俺はこれを「可能性はあるが実際にはプレイできない」例として挙げました。
そこから分かると思うんですが、俺は基本的には「観測できない可能性は存在しない」という立場です。もちろんケースバイケースではありますが、少なくとも可能性は無限個数ではない。なぜならそれは、ごく単純に言って女の子の数×nしか存在しないはずだからです。それ以上の可能性を認めるなら、同人だってオフィシャル設定になりうるでしょう。
ちなみに、『歌月十夜』において二次創作作品を準オフィシャルとして取り込んだTYPE-MOONは、『月姫』『Fate/stay night』両作品についてファジーな可能性の揺らぎを認めていますね。(本来なら士貴の物語は遠野家ルートに近い(「閑話月姫」)とか、士郎のアーチャー化とか。)
で、あるゲーム系が一般に可能性の全てを内包しえないとしても、アナザーな可能性は語りによってそれとなく示唆されるのみというのが普通であると思います。それこそ「小説と同じ」ってやつですが。単に分岐の存在によってあらゆる可能性を認めるのはさすがに乱暴というものです。
C†Cが特異なのは、アナザーな可能性が「存在した」明確な物証があり、しかもそのアナザー世界の様相についてもある程度語られていることです。しかしそれは「プレイ」できない。ループを脱する手段として「日記」というやたら遠回しなアイテムを宛がっていることはやはり意図的だろうと俺は思います。確証が得られる話でもないんでアレですけどね……。
オールクリアへの欲望をトゥルーエンドへの欲望に摩り替えていることの意味は、まあ構造的には、どうやってもアシが出る「A,B,C,D,……」を「α」に繋げるためなんでしょうが、その構造が裏打ちするテーマの面にまではまだ思考が追い付かないですね。今後の課題かな。
tdaidoujiさんへ
ま、状況証拠のひとつと受け取ってくださいな。発売前の情報公開において、体験版ですら、ループのルの字も出なかったのも傍証のひとつ。俺にはC†Cが部分的にマルチシナリオの機能を持ってることは自明に思えるし、それは作り手と受け手の了解事項で、それを前提として受け手を裏切ってきていると思うから。