きゃっと・ふぃすと

2006/10/24 火曜日

Diary/2006-10-24

Filed under: 過去ログ — もりやん @ 0:00:00

ネギま!千雨と茶々丸の対立構図を確認してみよう

 実現しないと踏んでいた千雨と茶々丸の直接対決が今週にもありそうな按配なので、再度この二人が戦う意味を確認してみたい。

 ネギを子供扱いしないという点においては似た者同士の二人だが、ネギのどういう面を見ているかがまったく違う。
 茶々丸は、精神年齢の低さから、10歳のネギに自然と視線が合っている。また、ネギの秘蔵動画集を眺めてハァハァすることはあっても、自分が歳取らないせいか成長したネギを妄想してハァハァすることはない。ネギと過ごす未来に想いを馳せることもなさそうだ。茶々丸が見ているのは子供であり、少年のネギである。
 一方の千雨は、年齢や立場によって人を高くも低くも見ることはなく、ただ何を成すかによってフラットに評価しようとする。(そのへん、事情はどうあろうが悪人は悪人という超への見方にも通じる。)当初ネギを侮っていたのはネギが年下だからではなく本当に子供だからであり、その強靭な意志力を目にしては一定の敬意を払う。こう言うとバカピンクあたりの認識とあんま変わらないような気もするが、いいんちょを初めとするクラスメイトはネギの背伸びに対して微笑ましさ、あるいはトキメキを感じているのだが、千雨は年齢のギャップに萌えていない。精神年齢の伴わない大人ネギにもまったく反応していない。千雨が見ているのは大人であり、男としてのネギである。

 この違いが、超編の決戦における両者の立ち位置を象徴的に分けている。ここに至るまでの超側とネギ側の対立点を探ってみると、それがかなりの部分二人の差異に重ねられることが分かる。

超サイド ネギサイド
未来からの干渉 自らの未来の防衛
ネギを極力戦いに巻き込まない ネギのために決戦場をしつらえる
世の中の不条理は私が解決してやるネ てめーがなんとかすんだよボケが!
ネギとくっつけない[1] ネギとくっつける

 では、この構図にはどういう意味があるのだろうか。チャチャゼロと茶々丸がエヴァの二面性の象徴であるように、千雨と茶々丸もまたネギの二面性を象徴している。そして、常に超の有利に展開していた戦いは、最後には必ずネギの勝利に終わる。現在子供と大人の間で揺れているネギも、いつかは必ず大人になるのである。
 というあたりを念頭において千雨と茶々丸の戦いを見てみようと思う。

追記:そこから導かれる結論=置き去りにされる女エヴァンジェリン

 茶々丸とチャチャゼロはエヴァンジェリンの二面性を表していると書いたが、それは具体的には何を指すのだろうか。

  • 茶々丸:現在のエヴァンジェリン(科学技術との共存、ヌルい性格)
  • チャチャゼロ:過去のエヴァンジェリン(人形使い、残虐な性格)

 この対照はひとまず違和感なく受け入れられるものと思う。加えて俺が指摘したいのは、前述の通り茶々丸はあくまで子供だということだ。

  • 茶々丸:子供
  • チャチャゼロ:大人

 ここで話は前掲の記事に繋がるのだが、麻帆良学園(正確にはネギの幸せ結界内)におけるエヴァは、ある意味において、まだ人間だった子供時代に立ち戻っている。茶々丸のキャラクター性は、現在のエヴァンジェリン=子供であることの傍証になっているわけだ。

 もう一本補助線を引いてみよう。いいんちょさんが激しく癒し系なわけにまとめてあるが、『ネギま!』世界の根本的原理として以下の3条が挙げられる。

  • 『ネギま!』はネギを中心とした箱庭的世界観を持つ
  • その箱庭は「わずかな勇気」を原理として幸せに保たれている
  • だから「わずかな勇気」を出せない者には不幸が訪れるよ!

 3番目が極めて重要なのだが、これは言い換えると、今まさに急激に成長し大人になりつつあるネギについていくためには女の子も成長せねばならないということになる。集結したネギ・パーティーが学園祭においてそれぞれに試練を乗り越えてきているのはそのためだ。

 しかし、茶々丸は、そしてエヴァンジェリンも、成長しない。茶々丸と千雨が宿命的に対決し、茶々丸が敗れるのは、そういうことだ。

 この問題が難しいのは、エヴァンジェリンの人間性(=ネギのハーレムにいる権利)が「子供であること」と不可分だからだ。なんとなれば、冒頭でリンクした記事で書いたように、エヴァが人間だったときは子供でもあったためである。エヴァは、大人であるためには人間であれず、人間であるためには大人であれない。
 エヴァがナギに置き去りにされ……箱庭の中に取り残されたのは当然で、エヴァを人間扱いするナギにとってはエヴァはどこまでもお子様でしかないからだ。この問題は仮に登校地獄の呪いが解かれても解決しない。麻帆良学園で平穏に暮らしてはネギにもナギにも付いて行けないし、学園結界の外に出れば魔物として狩られる運命からは逃れられない。
 悲劇である。この悲劇から脱出するには、どうやったらそんなことが可能なのかわからないが、エヴァ自身が「わずかな勇気」を奮って「人間的に」成長しなければならない。茶々丸も同様だ。それができない限り、茶々丸は永遠に千雨に勝てないだろう。

  • [1]茶々丸と龍宮は契約済。ハカセは科学の悪魔と契約済。茶々丸はロボだから、超は血縁?だからエッチができない。あとさっちゃんはヒロインとしては丸すぎ。

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