第8回電撃ゲーム小説大賞<銀賞>受賞作家、うえお久光のデビューシリーズ。
・・・・・・知恵の実? そんな木の実があったら。
食うだろ? 誰だって。
堂島コウは、かつて妹を宇宙人にさらわれた少年。
誰も信じなかったが、それは彼にとっては確かな真実だった。彼の人格を規定してしまうほどの、大きな真実。
そんな彼の前に、ある日突然、悪魔を名乗る少女が現われ――
「あなたの望みは、あの男を殺すこと」
「そして一昨日、その望みを叶えたのです」
確かにあった。コウの高校で、教師の変死事件が。しかし・・・。
そして、彼女が、本の中から取り出したのは、一台の古ぼけたカメラ。
写した人間を殺せる、魔法のカメラ。
とまあ、いきなりハイテンションな展開ですな。
当然コウはやってないので、1巻の途中までは真犯人探しになります。じゃあなんだ、これってミステリーなんだと思ったら大間違いです。
ついでに、ファンタジーというのもかなりの大間違いです。この悪魔の少女は、実はなんてことのないチョイ役です。
じゃあ一体何かって、この話は、
悲劇、なんですよ。
恋人、日奈の力により(助けにより、ではない)、真犯人に迫るコウを襲う、悪魔の来訪を遥かに超える大事件。
既に修復不可能なほどに捻じ曲がってしまっているコウの人生は、さらに、致命的に、歪曲してしまうことになる。
そして明らかになる『悪魔のミカタ』の意味。
知恵の実? そんな木の実があったら。
食うだろ? 誰だって。
他の全てを犠牲にしてでも、叶えたい願いが、ありますか?
帯のアオリ文句とか表紙とか見るとバカ小説っぽいですが、見た目に騙されちゃいけませんよ。
いやでも、萌えるけどね。
イチオシは舞原の姫さんですよ!これまた見た目を裏切ると言うか、期待を裏切らないと言うか。じゅんじょー。せつなー。ビジュアルもグーっす。言ってることもいちいち正しいですし。いい娘です。
あと、6巻からですけど、あお&ゆまロリコンビいーっすよ!いいキャラっすよ!面白すぎるー!特に由真。耐え難い。3回爆笑しました。萌えはしないけど超プッシュっす。