Fate/school life

 俺、衛宮士郎は私立冬木学園高校に通う2年生。自分で言うのもなんだけど、普通の高校生だ。まあ、親がいないってのはあるけど、後輩の桜や、学園の教師でもある藤ねえに囲まれて、慎ましくも幸福な学園生活を送っていた。

 ところがある日、家に突然留学生がやってきたんだ。名前はセイバー。なんでも、うちの放蕩親父を訪ねてきたとか。ところが、肝心の切継はいつもの半分行方不明の旅行中。丁重にお引取り頂こうと思ったら、家に住むなんて言い出しやがった。ちょっと待て、それって二人暮らしだぞ!

 それからというもの、桜はなんだか不機嫌だわ、学園のアイドルには絡まれるわ、てんやわんやの大騒ぎ。しかも第二の留学生まで現れて…?一体どうなることやら。

衛宮士郎
冬高2年。本作の主人公。巻き込まれ体質な上に厄介事に平気で首を突っ込むので、いつもなんだかすごい目にあっている。両親と死別し、養父の切継と1.2人暮らし。甲斐性ゼロの切継のおかげで生活能力は高い。モテモテという感じではないのだが、周囲の女子のレベルの高さはスカウターを振り切らんばかり。最近になってセイバー&凛&イリヤというレアル・マドリーのような3人をはべらせるようになり、ついに人柄の良さから来る温かい視線を冷たい視線が上回るに至った。
セイバー
イギリスからの留学生。冬高1年。小柄だが、非現実的な美少女。可憐な容姿に似合わず(?)頑固で堅物でついでに大喰らい。でも食べ方は上品。背にも胸にも、言うまでもなくお腹にも行かない栄養は一体どこに回っているのであろうか。切継を頼って日本にやってくるが、肝心の切継は蒸発中。図らずも同年代の少年と一つ屋根の下二人きりで暮らすことになるが、あまり自覚がない様子。切継になにか言い含められていたのか、士郎に積極的に付きまとって士郎をドギマギ、女の子たちをイライラさせる。
遠坂凛
冬高2年。学園のアイドル的存在。坂の上に巨大な洋館を構える遠坂家のお嬢様。ある日を境に、急に士郎に接近してくる。勉強に運動に料理もできる完璧超人だが、優等生の仮面を脱ぐと苛烈で意地悪で傍若無人。赤いあくま。でもちょっとからかうとすぐ照れ照れになる。素直じゃないが人はよく、言ってみれば姉御肌。なぜか桜と面識があるらしい。呪われているかのように肝心なところで大ポカをやらかす。
間桐桜
冬高1年。衛宮家の家事の大部分を受け持つけなげっ娘。内気だが、よく気が付き料理も上手く、おまけにないすばでぃ。まさしくお嫁さんにしたいタイプなのだが、嫉妬深さはA++。士郎が他の女と仲良くしていると明確に戦闘力が上昇する。はっきり言って怖い。半ば無自覚に魔性。従姉のライダーと仲がいい。
イリヤスフィール・フォン・アインツベルン
愛称イリヤ。ロシアからの留学生。冬高3年?とりあえず、見た目も言動も小学生にしか見えないし、本人も子供扱いを気にしないのでそのように扱われている。どこに住んでいるのかは謎だが、メイドさんを連れて登校してくるあたり、どこかに城でも構えているのかもしれない。なにか理由があるのか、無邪気に士郎に付きまとう。ナチュラルに尊大だが、妙にかわいい。
バーサーカー
イリヤ付きのメイドさん。見た目は怖いが、気は優しくて力持ち。炊事洗濯掃除に経理、日曜大工から夜のお相手までAクラスの性能を見せるスーパーハイブリッドメイド。イリヤに着いて学校にもやってくる。イリヤが気を許す数少ない相手の一人。当然ながらメイド服着用。
アーチャー
冬高3年?凛の親戚…らしい。皮肉屋で現実主義者だが、根はいいやつで凛の信頼は厚い。士郎との確執は、もはや仲が悪いとかいう話じゃない。意外と器用で、家事も得意。
藤村大河
愛称藤ねえ。あるいはタイガー。しかし、学校でそう呼んではいけない。前者でも怒るが、後者だとすごく怒る。機嫌次第で滅茶苦茶な宿題を出すが(カジキマグロ一本など)、基本的に親しみやすくて責任感が強いので生徒に人気がある。奇天烈な行動で弟分の士郎を困らせるが、なんだかんだとお互い大切に思っている様子。どうも切継に気があるらしい。
柳洞一成
冬高2年。生徒会長。士郎の親友。柳洞寺の息子らしくくそ真面目だが、ユーモアもある。遠坂凛とは中学校時代から犬猿の仲。教師の葛木を兄や師やと慕っている。……なんだか男とばかり仲良くしているが、別にそっちの人ではない、はず。たぶん。
間桐慎二
冬高2年。桜の兄。(自分はあまり守らないが)規律を重んじ、(自分に関しては度外視だが)不公平を嫌い、(自分のものになった女の子は例外だが)女の子に優しいという、なるほど学園で一二を争ういい男。ありていに言えばクソ野郎。なのだが、素直になればそれなりにいいやつなので、士郎にはちょっと気に入られているらしい。
ライダー
数学教諭。桜の従姉で、担任。桜繋がりで衛宮家にもしばしば顔を出す。長身のモデル体型で、人間離れした美人。あまりにも見目麗しすぎて近付きがたいが、男子生徒の人気は絶大。同時に女子生徒の嫉妬を買ってもいるが、控えめな性格ゆえか基本的には慕われている様子。クールビューティーに見えるが、実際にはけっこうな照れ屋。高すぎる身長にコンプレックスを抱いているらしく、そこを突っつくと拗ねる。
葛木宗一郎
現社・倫理教諭。柳洞時に身を寄せる謎の教師。寡黙で堅物だが実直で、上級生ほど慕うようになる珍しい先生。密かに武道の達人で、一成の師匠。
キャスター
国語教諭を目指す教育実習生。清楚な感じのする超ド級の美女。暗い思い出しかない母校に実習にやってきて、指導教官の葛木に一目惚れする。なんとか実習期間が終わるまでにアタックをかけたいのだが、気弱な性格が災いして果たせずにいる。儚げな雰囲気が保護欲をくすぐるのか、男子生徒の間での人気はライダーに迫るものがある。しかし、そこが女子生徒の気に食わないらしく、ライダー以上に嫌われている。肝心の葛木はというと、どうもそれなりに思うところはあるらしい。
ランサー
冬高3年。一度留年している。豪放磊落で、生活態度と女癖は悪い。喧嘩と火事は江戸の華ーなんて言いそうなタイプ。義理人情に厚く、なんだかんだで一目置かれている。凛がお気に入りらしく、ちょっかいを出しては激昂させている。ギルガメッシュと仲が悪く、しょっちゅう小競り合いを起こしている。
佐々木小次郎
冬高3年。かなりの二枚目。大変にモテる。たまにキャスターに世話を焼いて、女子生徒の嫉妬を煽ったりしているらしい。
ギルガメッシュ
冬高3年。金持ちのボンボン。尊大極まる態度で教師の評判は最悪。生徒の評判も最悪。世界は自分を中心に回っていると思っているが、それがあながち間違いでもないあたり恐ろしい。嫌われ者なので仲のいい友達などいないのだが、特にランサーとの相性は救いようもなく悪い。セイバーに強引に迫る。嫌がられても気にしない。
美綴綾子
冬高2年。弓道部主将。凛の友人。士郎とも友人。さっぱりした姉御肌で、異性より同姓に人気があるタイプ。ランサーとちょっと仲がいい。
蒔寺楓
冬高2年。陸上部のホープ。凛の友人。チャキチャキしたボーイッシュな少女。趣味は風鈴集め。
三枝由紀香
冬高2年。陸上部のマネージャー。蒔寺に無理矢理入れられた。ほにゃっとした笑顔で周囲を和ませる。凛に微妙に気に入られている。蒔寺以外にも色々と苦労を抱えているが、顔には常にほにゃっとした微笑を浮かべている。密かに憧れている男子も少なくないとか。
氷室鐘
冬高2年。陸上部のホープ。でもやっぱり蒔寺に無理矢理入れられた。無表情で、古風な言い回しをする。蒔寺・三枝・氷室の3人娘の中では断トツの優等生。眼鏡っ娘。
バゼット・フラガ・マクレミッツ
英語教諭。男装の麗人。優秀すぎてちょっととっつきづらい。言峰神父とは旧知。昔から言峰が気になっているのだが、相手が露ほどもそんなそぶりを見せないのでなにも言い出せない様子。
言峰碕礼
冬高の付属教会の神父。(冬高は微妙にカソリック系の学校なんである。)ランサーの親戚だが仲は悪い。士郎とはさらに輪をかけて、前世からの因縁かと思われるほど仲が悪い。凛の後見人。色々と妙なスキルを持つ人物で、変則的な完璧超人に見えるが味覚だけは破滅的。
衛宮切継
謎のおっさん。士郎の養父。フラフラとあっちに行ったりこっちに行ったり、一年の8割くらいは家にいない。でも士郎との親子仲はとてもいい。こどもおとな。
※私立冬木学園高等学校
こっそりキリスト教系。レベルはそれなりに高い。国際的な校風で、留学生を積極的に受け入れる。教師にも非日系人が多い。学園の七不思議(台風の日に道場の模造刀がまばゆく光る、丑三つ時に藁人形にダーツを撃って心臓に当たれば相手を呪えるなどなど)には八つ目があって、他の七つのうち六つを体験すると願いが叶うのだとか。