3/22(Mon):楽しげってのはエンタメとして正義だよなあ。

 『お願いお星様』のデモムービーを見てみたんですが、端的に言って最高だ。
 ムービーを作るときには、あんまり新規で動画とか起こさないで、素材をエフェクトで見せる手法のほうが好きなんですが、これはそっちの方向の一つの完成形ですね。元々の曲自体のテンポのよさもあって、見ていて実に気持ちいい。特に前奏のギターに合わせてカメラが移動する演出なんか白眉ですね。ぱんつも見えるし。うん、てかね、これ、エロい。おしりやおっぱいが見える以上にエロいことって世の中にないね!しかも、エロくはあっても決していやらしくはないから、見てて楽しいんです。エロくて楽しいってことは、これすなわち超楽しいってことですよ。その分エロにのめり込めない感じは確かにあるんですが、この日々これお祭りな感じは好きだなあ。好き好き大好きっで絶賛されてたので『とらかぷっ!』のデモも見ましたが、これまた実にいい。つか、音楽ノーブランドサウンズか。あすこは本当に芸が広いですね。

3/22(Mon):『3-days Marriage』体験版感想・追記

 とりあえず、同棲が始まる前に切れてしまうので、あんまり大きなことは言えないんですけれど。
 予想はしてましたが、やっぱりセンスの悪さは否めません。特にビジュアルとサウンド。同人臭いっていうのかなあ。品質以前の問題として趣味が悪いです。誰か止めろよ。口紅濃いよ。「しゃららーん」って勘弁してよ。なんでテキストウィンドウ緑なんだよ。葵のしゃがれ声はある種の暴力だよ……。「ヲ゛ニイチャァァァン!?」て。冗談抜きに衝撃だったわ。あと、政治関連の話は鼻に付くほどではないけど、いばれるレベルでもないわな。

 で、本来のコンセプト的な面白さも味わえず、各要素のレベルは決して高くなく、なにを楽しみにすればいいんだ僕ぁー!っつーと、やっぱキャラですわ。これはなかなかよかった。桐絵さん&藤子さんのダブルママは、ありがちなキャラながら描写が丁寧でそれなりに好感が持てます。明美先生も、恥も外聞もなくフェロモン振りまいてていい感じです。つか、ガーターが。学校にガーターストッキング履いてくる先生て。素晴らしいですネ。僕転校しちゃいますヨ。そして、なんつーか、時代劇に出てくる武家の嫁みたいな口調。日本史担当だからか、やたらと時代がかった話し方をします。それが「ワタクシ、殿方は立てますわよ」みたいな感じで、なんと表現したものかわかりませんが、妙にエロい。一夫多妻制全然OK、フェミニズム?食えんの?みたいな。そこにいるだけで尽くされてる気分になるとでも申しましょうか。天然気味でも頭はよさげなのもポイント高し。明美先生の半分は内助の功でできてます。嫁というより后か妾が似合いそうで。実にいいです。なんなんだろうなあこのえもいわれぬ心地よさは。
 しかし、それでも月詠さんは別格でした。とにかく、言動の全てが洗練されてて美しい。ちょっとライター(と絵師)の技量が追い着いてなくてイヤらしいんですが、やりたいことはわかる。それなりに表現もできてる。つまり、いとをかしってことですよ。もう初登場時の会話からして絶頂モンだもんね僕なんか!できれば全文引用したいところですが、面倒な上に色々アレなので僕が一番しびれたところだけ。

「ねえ…、皇城君」

「少し英和辞典を見せてもらえないかしら?
うっかり忘れてしまったの」

「statesman……、
politician……」

「前者は『政治家』、後者は『政治屋』。
アメリカでは有能無能を区別する意味で、
両者を使い分けるそうよ」

「あなたのお父様は、どちらかしら…」

「そして私の父は、どちらかしら……」


「……ふぅ」

現実主義者リアリスト

「もしくは、悲観論者ペシミスト

「ありがとう、返すわ」

「ごめんなさい、つまらない話をして」

 あーもーなんだよこれ全然わかんねーよ。つまり、いかにもビンボくさいお嬢様像だけど、それはそれなりにアリっつーか野神奈々の演技のおかげでオールオッケーだ!そしてこの、相手の器を見定めようっつー傲慢な態度とか、必要ないのに人のものを借りてなにも感じないあたり最高なんだ!そこにシビれる!あこがれるゥ!しかもね、言っちゃうけどね、この後公園でフェラれるんですよ。月詠さんに。わかります?サンプルその1からも読み取れる、この人の、あっさりと許しながら決定的に許さないっていうその態度がドツボなんだよォー!娼婦と姫君、卑猥と高貴が同居するこの人こそが、政略結婚を物語の中心においたこの作品の真のヒロインにふさわしい。とりあえず僕は惚れました。月詠さんとセックスしたいです。生で。孕ませる勢いで。まんまと乗せられてます。あと、女生徒は全員オーバーニーソ着用です。パライソ。スカートも短いです。僕大喜び。

 というところで、作品の根幹に関わる話です。僕は以前、この作品に向かうモチベーションは「ええい、絶対モノにしてくれる、このアマめ」的なものだと分析しました。主人公の容姿も正統派二枚目ですし、かなりいけるクチ……ぶっちゃけ、ナンパヤローだと思ってたんです。そう突飛な予測ではなかったと思いますし、さして抵抗もありませんでした。
 ところが、実際の主人公光一君はかなりの照れ屋。押しも弱く、とても居並ぶ強豪を口説き倒してエッチに持ち込むジゴロスキルの持ち主だとは思えません。あれえー?というか、一応は政治家としての英才教育を受けて育っているはずなのに、普通の気弱な好青年にしか見えないんですが。……いや、気弱な好青年であること自体はまあ、別にいいんですけど、口説きおねだりシステムとかどうするつもりなんだろう?こいつが月詠さん口説くわけ?ムリでしょ。
 そういうわけで、どうも主人公の性格だけは予想外で、モチベーションをどういう方向に持っていったものやら計りかねている状態です。「俺の手練手管の全てを尽くして必ず陥落させてみせるぜぇー!」でいいのかなあ。今まで通り。

3/22(Mon):思考実験続き

 はじまり。  かように、MMORPGというのはRPGとして非常に優れた作品形態たりうるわけですが、オンラインゲームであることによって、避けえない欠点をいくつか背負ってしまっています。もっとも、ほとんどは長所と表裏一体のものなんですけど。

 まずは、多分にプレイヤーを拘束する傾向があること。現状、課金制度がプレイ時間ではなく日数経過で切られていることも影響していますが、本質的に経験地の蓄積とレベルアップ自体がゲームの目的に成り代わっているので、長時間プレイしてるほうが絶対的に有利で、しかも時間をかければかけただけ、程度の差はあれ無条件に有利になる。もう一つ、僕としてはさして興味がないんですが、コミュニケーションツールとしての機能に着目した場合も、当然長時間プレイして接触時間を伸ばしたほうが有利です。それに、恐らく「ゲーム中での立場」みたいなものもできてしまうでしょう。頻繁にパーティーを組んでいたプレイヤーが突如ログインしなくなったらいやでしょうからね。その上明確なプレイ目標がありません。「ここまで到達したらとりあえずやめてもよい」という目標が一切ないかあってもあいまいで、いつまでたってもやめられないのです。もっともこれは当然の話で、延々プレイしてもらったほうが運営側は儲かるんですから、そうなるように作っているんです。「飽きない」という言い方もできますが、遊びである以上は適当なところで飽きる機会があるべきです。好きなときに好きなようにやめにくい。いきなりですが、これは非常に大きい。
 もう一つは、プレイに外的に制限がかかることです。わかりやすいのは、狩場が混んでるとか、パーティーメンバーが集まらないとか、そういう話。もう少し定義を広げてみれば、サーバの不調であるとか、通信回線の混雑といったハード的な問題もプレイを阻害します。好きなときに好きなように遊べない。これまた、看過できない問題でしょう。
 これらの問題はMMORPGがオンラインゲームである以上宿命的に抱え込む問題であって、システム自体を再構築しない限り解決できません。そこで、オフラインのRPGでMMORPG的な面白さを再現できないかということを考えてみたい。とすると、まずはMMORPG的な面白さとはなにかということを考えなければなりません。(つづく)

3/22(Mon):思考実験続きの続き(机上の空論全開)

 前述の通り、MMORPGの真に偉大な点は、本来「作業」のわずらわしさと隣りあわせだった戦闘を、ゲームの目的に落とし込んでしまったことです。これは、ゲーム全体の自己完結性の観点から見て、大変な意味がある。極論すれば、なにはなくとも戦闘してれば楽しめるということになるからです。では、MMORPGの戦闘をゲームの目的たらしめている要因とはいったいなんでしょう。

 まずは、戦闘に協力/競争の概念を持ち込んだことでしょう。他のプレイヤーと協力して強敵を(効率よく)倒す。あるいは、他のプレイヤーより高レベルを目指す。これにより、戦闘自体が側面からインタラクティブ性を与えられています。前者は戦闘のそのものに、後者は経験値稼ぎの面に、それぞれ新たな「ゲーム性」を付加します。これは、わかりやすい話だと思います。

 もう一つ、僕が重要だと考えている要素は、もう少し間接的なものです。前述の通り、MMORPGには協力/競争の概念があり、それが、結果的にパーティーの基本人数を1人に限定しました。いわゆるソロ狩り、本来複数人数でパーティーが組めるシステムであるにもかかわらず1人で戦闘を行うことが、不自然ではなくなっているのです。そして、従来的なRPGと比べると、感覚的にキャラクターがはるかにプレイヤーに近い。
 すなわち、戦闘によって経験地を稼ぐという行為が、まさしく自分のために稼いでいるという感覚の元に行われているのではないかと思われます。省みるに、従来のRPGにおける経験値が基本的にパーティーに帰属し、パーティーの財産となっていたのに対して、(パーティー全員で均等分配が一般的。そうでなくても、普通パーティー共用の経験値としてプールしてから再分配する形になる。)MMORPGにおける経験値は個人に帰属し、個人の財産として扱われているではありませんか。それゆえにパーティーは完全には固定されず、非常にビジネスライクな「契約」の元に臨時パーティーが結成される場合が多いのです。そう考えると、MMORPGにおける戦闘とは、経済的観念に基づく「生産活動」に近いものだと考えられます。そして、従来のRPGにおける経験値稼ぎが、必要レベルを満たすため、言ってみれば借金を返すための労働(ここまで上げないと○○できない)だったのに対して、MMORPGにおける経験値稼ぎは、ただレベルを上げるための、言わば貯金のための労働(ここまで上げれば○○できる)だといえるでしょう。オフラインのRPGでは、「あの敵を倒せるレベル」「あの魔法を覚えるレベル」「カウンターストップするレベル」など、かなり明確な「必要レベル」が常に要求されています。なにものかに経験値を要求されていないことが経験値稼ぎのノルマ感を軽減し、より積極的な精神状態をもたらしているものと考えられます。
 このように考えると、MMORPGの偉大さは、「経験値稼ぎ」を快楽原則に沿うものに変えてしまった点にあるといえるのではないでしょうか。

 では、この理論を、オフラインのRPGに適用するには、どのようなアプローチが考えられるでしょうか。(まだつづく)

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