7/1(Thu):相変わらずキャン玉中

 しっぽ遊戯とか、エロシーン回収とか。

 しかしもう、トトが愛しくてたまらんよ。人気投票でフォクシィを追い詰めたのもわかるというものです。エロ条件も妙に厳しいしなー。でも納得。満足。あああああー。

 あー。(エピローグのトトさんに会いに行ったようです)

■2004年上半期発売エロゲー雑感

 最近、周囲でよく「今年の上半期のエロゲは散々だった」てな話をしてるので、軽く振り返ってみました。

 プレイ順。7/1現在プレイ済みのものです。

1/30 『Fate/stay night』

確信のメーカー買い。
初っ端から今年の話題を全てかっさらっていったような。色々言いたいこともあるけど、結果としては大当たり。
この時点では前途洋洋たる未来を想像してたんだけどなあ……。

2/13 『Forest』

事前の情報公開も少なく、相変わらずの妙ちきりんな雰囲気。猛烈に不安が走るものの好奇心に勝てずメーカー買い。
面白かった。なんだかんだでソツなく仕上げてくるのはさすが。ワケわからんけどさ。

2/27 『終の館〜恋文〜』

サーカス\1000シリーズ第一弾。コンプするつもりなどさらさらなく購入。
エロメイドさんを堪能。まあ、こんなもんじゃなかろうか。
比較的当たり。とはいえ、この時点で気分として腰が引けていたことは確か。

4/23 『シンシア〜Sincerely to you〜』

わふわふに惹かれ購入。ケチの付き始め。
明確なウリを持ち、対象層に的確に訴えかけてはいたと思うんですが、肝心の出来がショボい。ボリューム不足で色々と台無しに。

1/30 『はぁ・はぁ・テレパス』

サンプルボイスのあまりのキバりぶりに思わず大プッシュしてしまったものの、同時期の大物に押されて購入は数ヵ月後に。
が、巧妙に期待を裏切る内容に今度は愕然。体験版プレイできなかった作品の購入には慎重になれという教訓を得ました。得たくもなかったがな。

4/23 『リアライズ』

高橋龍也×麻枝准インタビューに煽られて購入。
微妙。理解できてないだけなのか、合わなかったのか、それとも本当に微妙なのか、それはわからないけども。
面白かったっちゃ面白かったんですけど……もうちょい、こう、やりよう、ってもんが。

 個人的には未プレイの『MinDeaD BlooD』『3days』、あとひょっとしたら『蒼色輪廻』あたりをやってから評価したいところですがね。

 全体的に「やりたいけど今一歩踏み出せない」「面白いけどなんだかいまいち」という印象の作品が多いです。このリストの中ではシンシアが代表的。明確なセールスポイントはあって、事実その通りに作ってはあるんだけれど、物足りない。作り込んでいない。集中できていない。
 『Fate/stay night』と『CLANNAD』がある以上、それ以外の作品が小粒になるのは仕方ないでしょう。しかし、ピリリと辛い良作・好作がなかなか見当たらないんですよね。『Quartett!』くらいでしょうか、おおよそそういう評価で固まっているのは。

 明日は下半期の期待作について書いてみようと思います。書けたら。

7/2(Fri)

 『CANNONBALL』『Phantom of Inferno』レビューアップしました。
 そして再びトトさんを愛でる日々。

■2004年下半期発売予定エロゲー雑感

『ラムネ』

ねこねこソフトの新作。メーカーに義理立てして買いたいとは思うものの、素晴らしくイヤな電波が飛んでくる作品。
ちょっと、こう、僕がねこねこに期待してる方向性とは違う気がするんだなあ。

『神樹の館』

『CROSS†CHANNEL』で名を挙げた田中ロミオの降って沸いた次回作。つか、『最果てのイマ』はどうした、コラ。
そして、イマに負けず劣らず絵が微妙。田中ロミオは本当に本人(?)が書いてるかどうかわかったもんじゃないので、様子見の予定。

『家族計画〜そしてまた家族計画を〜』

ファンブックの企画のはずがいつの間にかファンディスクに。なんじゃそら。
色んな意味で買ってやりたくないんですが、腐っても家族計画をどこまで無視できるかは疑問。

『永遠のアセリア EXPANSION -The Spirit of Eternity Sword-』

夏コミで販売。時深ルートが気になる。

『幽明境を異にする』

前作『蒼色輪廻』が一部の鬱ゲーマーな人とかに好評なので、期待度やや上方修正。
どうしても妙なシステムを入れたがるあたりに若干の不安はあるものの、なかなか解き甲斐がありそうで楽しみ。

『最果てのイマ』

延び延びになってるうちに神樹に先を越されちゃいました。本当に大丈夫なんだろうなあ。
個人的には「田中ロミオ」の今後の扱いを決める作品になるだろうと思ってたんですが、その役目は神樹のほうに譲られそうです。神樹が面白かったら普通に買います。

『ロストチャイルド』

これまた、延々と作り続けてる間に後発の『ABANDONER』と共同プロモーションになり、あげく発売日決定で先んじられる体たらく。本当に今年中に発売されるのか不安な一本です。
これはもう、なんつっても仮面ライダーなので。もう意地です。

『Mio Cid』

これも随分前からずーっと作り続けてるよなあ……。
あんまり待たされたのでもはやなにが楽しみだったのかよくわからなくなってしまいましたが、確か人形のビジュアルが好みだったとかそんなんだったはず。
グラフィックと設定がツボなんで、なんとか目処つけて欲しいんですが……。

 えーっと。二本ファンディスクで二本鬼延期作?
 なんだかなあ。

7/3(Sat)

 いやね、個人的にちょっと注目してたんですよ、『そらのいろ、みずのいろ』。

 原画のTony氏はCARNELIAN・八方備仁・佐野俊英らと並び称されるもったいないエロゲー原画家の代表格。「Tonyゲーに当たりなし」などと評され、絵買い対象であると同時に「Tonyは避けろ」とも言われる悲運のっつか仕事選べゴルァな作家です。

 当然この作品に注目するならまず絵になるわけですが、僕の場合ちょっと違うんですね。
 作品紹介ページから漂う、夏と塩素と青春の匂い。そして、そこはかとなく感じるバカ電波。(あそこでしゃべんないでぇ!とか。)Hへの好奇心というキーワード。なにやら薄ぼんやりとした期待感を抱いていたわけですが、発売後の予想通りのバッシングの中のとある一言でそれがにわかに形を結んだのですよ。すなわち「若気の至り」
 なるほど、それか!

 大変評判の悪いテキストの一部も見たんですが、なるほど凄まじい電波がほとばしってるなあと思う一方、むしろそれがいいのか?とも思いつつあり。若気の至りで明るく楽しくラブラブ乱交スワッピングゲーか。うむ、悪くない、気がしてきてしまった。他にも主人公に顔があったり、ヒロインが黒髪だったり、朝さんが素直じゃなさそうだったり、色々と好みな要素があるんですよね。こうやって騙されるんだろうか。うーむ。

7/4(Sun)

 ライアーソフトから『月間うそ。』届きました。
 ……って、なんで今回に限ってCANNONBALLコーナーないんだよ!キー!前回も予定変更でお茶濁してたからこれで半年放置じゃんか!クキー!

 まあいいや。今日の本題はまた別。

■『Angel Bullet』体験版

 要約するとこんな感じ

 ごめんなさい嘘です。つい悪ノリして作っちゃっただけです。

 おおよそ世間の評判は「天野(シナリオライター)氏ね」で固まってるように思われますが、それほど悪くはないような。LLEのときよりははるかにマシかと。そこそこ笑えましたしね。

 ただ、戦闘システムの方はもう全っ然ダメですね。行動したときに画面が動かないのは厳しいなあ。効果音もしょっぱいし。カットインの一つくらい入れてくれてもいいものを、微動だにしないので全く盛り上がりません。インタラプトもかえって緊張感なくしてるしなあ……。ゲーム性もクソもなくて結局演出の一環程度の意味しかなくなってるのはキャン玉と一緒ですが、会話とシナリオの推進力がはるかに劣るので結果として戦闘のたびに盛り下がってしまうことに。うーむ、戦闘中のコントもそれなりに面白いんだけれど、この地味ぃーなシステムをカバーできるほどではないわなあ。
 本当に、ライアーはどうしても安直なAVGを作りたくないんだったらきちんとゲームデザインができる人材を確保しなくちゃ。「解くAVG」である『Forest』にしても、話としてはともかくゲームとしてはただただ難しいだけな感じでしたし。どうもこだわり方が自己満足的に見えるんだなあ。

 話題の土下座調教も、なんつうか、なにが楽しいのか全然伝わってこない。クラウスの変態ぶりの描写が甘すぎて、ギャグとしてもエロとしても中途半端。システム自体の可笑しさがあるから笑えることは笑えますが、すぐ飽きそうだな、これ。
 ただ、一色ヒカルの演技に救われてはいますね。ヒッグスたん 黛たん セーラの罵倒はなかなか耳に心地いいです。

 絵はわりといいです。が、いかんせん地味というか、パッと目を惹く絵じゃないなあ。総じて、大して期待はできなそう。『がんばれ!ニコル』でもやりますかねえ。

7/5(Mon)

 『月間うそ。』の『Forest』コーナーが非常に面白いことに今気付いた。
 なごむー。たまらなく。

■『Dear My Friend』体験版

※プレイ中の管理人の心の声をダイジェストでお送りいたします。



  • む、表示がモタモタしすぎ。エフェクト切れねえのかよ。
  • 獣姦未遂ハァハァハァハァ
  • で?なんでディアマイフレンドのクセにホームドラマになりやがりますか?
  • だが しかし 不本意だが 麻衣は かわいい
  • やっとトモダチ出てきた……。
  • 昔の女きとぅわあああああああああああああ??
  • いや、その、額のそれは、ちょっと。
  • 意味はあるのね。
  • マシンガントーク素晴らしい。
  • 昔の女属性に加えて鬱設定きやがったあああああああああああ!!
  • 昔の女二人目かよ!
  • 落としにかかっている!この女ハナから落としにかかっているッ!
  •  理解した。これ、なんとかかんとかうまく回ってた関係が、麻衣が入ることによってブチ壊しになる話なのね。すがりつくように恭くんを求める麻衣、それを見て焦りまくる都香、ふたりの水面下の戦いは(都香の一方的敗北を維持したまま)激化の一途を辿り、ついにある一線を越えるときがッ?
     「昔の女」「修羅場」「腹黒」と、僕好みの要素がテンコ盛りですヨ?むはー!こんなに妄想がひた走る作品は久しぶりだなあ!

     というわけで、ほとんどアウトオブ眼中だったDMF、購入勘案リストに急遽追加。このテンションが続けば買うかもしれません。

     しかし、僕ってばこんなに昔の女萌えだったのか。それなりに自覚はあったけど、うーむ。

    7/6(Tue)

     キャン玉キャラ紹介途中まで書きました。

     昨日から、どうして自分が昔の女萌えなのか考えてるんですが、いまいち判然としません。
     昔のということは、必ずなにがしかの理由で別れているわけで、そのへんがポイントだとは思うんですが。ううむ。

    ■電撃文庫7月新刊

    • Missing11
    • 灼眼のシャナZ
    • キーリX
    • 悪魔のミカタ(13)
    • ガンズ・ハート3
     購入確定5冊か。比較的多作の作者が多いとはいえ、これだけ重なるのは珍しい。
     悪魔のミカタはいい加減シメに向かって欲しいです。今回コウが活躍しなかったら怒るぞ。

    7/7(Wed):半ば考えをまとめるために書いてるので私の言うことは気にしないで下さい。

     キャン玉のレビューを書き進めつつ、掲示板とかブログとかどうしよっかなーと考えてました。

     僕、ずっとスレッド式掲示板は非スレッド式より優れてると思ってたんですけど、よくよく考えてみるとそうでもないような気が。記事数が少ない場合、話題の流れが硬直化する要因になるし、新規投稿に対する心理的抵抗も増すし。一方、いわゆるage対応、スレッドフロー式と呼ばれる掲示板には、注目されているトピックスが掘り起こされるという非常に大きな利点があるのも、また事実。となると、レスが付けて付けられんことはない、程度の感じがウチには一番いいかなあ。とかなんとかいいつつカスタマイズに勤しんでます。

     あとブログね。ここで日記を書いてんだから他に余計なもん設置しなくてもいいだろって話もあるんですが、記事が時系列に並びつつも項目ごとに呼び出せる(いわゆるカテゴリシステム)というのは、「続き物」の感想を書く際に非常ーに適してるんですよね。エロゲだったら何日かで一気にクリアしちゃえばいいんですけど、連載物はそうもいかん。アマゾンと連動する機能があったりするのも、単行本レビューとばっちりマッチします。
     じゃあ全部そっちで書きゃあいいじゃねえかって話になるんですが、はてなダイアリーを使ってみた感じでは、どーにもこーにもデザインの不便さが耐え難いんですね。少なくとも、僕の腕では。あれ、それなりにHTMLの知識がある人にとっては帰って使いづらいと思います。自動と手動は相反するので当然っちゃ当然なんですけどね。
     で、結局、ネタバレっぽい記事を隔離する感じで運用してたんですけど、それだとブログの長所が……特に情報の連鎖性とか相補性とか、きれいサッパリ死ぬんですよね。ネットの孤島じゃなあ。
     というわけで、全体的に本の感想っぽい雰囲気でまとめる感じで考えつつ、ツール探しつつ。

    7/8(Thu)

     ブログ、エキサイトにしました。現在カスタマイズ中。

     はてなに比べて優れている(と個人的に思う)点は色々ありますが、決定的なのは二つ。
     一つは、記事を書くときに、改行が<br>タグとして反映されること。これ、はてなだと<p>タグになっちゃうんだよね。まずいでしょ。あまりお行儀のいいソースではないし、見栄えとして近いものは<br>の場合はできるけど逆はできない。(あと、<p>を勝手にインデントするのもやめてくれよ。解除するのにすげえ苦労したぞ。)
     もう一つは、キーワード機能がないこと。はてなダイアリーに特有の機能で、なかなか広い可能性を秘めた技術だと思うんですが、いかんせん見た目が鬱陶しいし、意図と違う解釈されたりするし、それで明らかに場違いな人が来たりするし、(ジャニーズファンと思われる人が来たりしたぞ)キーワードリンク解除も面倒……って、できなくなってるし。おいおい。一括解除は有料版でしかできないしなあ……。

     タグ省略系の小技は便利だし、住人も多そうだし、カスタマイズの自由度は抜群に高いし、それなりに気に入ってたんですがね。

     というわけで、新しいの。いきなり妙な記事が載ってますが、まあそのうち全体的にはこっちと同じようなノリになるものと思われます。明後日には電撃の新刊来ますしね。したら感想書きます。

    7/9(Fri)

     『戦乙女ヴァルキリー』の体験版やりました。

     さんざん「姫辱と同じすぎ」という批判は聞いていたんですが、いやまったく、ものの見事になーんも進化してないね。(姫辱も体験版しかやってないけど。)新要素らしい新要素っちゃあアイテムくらいですかね?まあそれはいいんですが、逆に悪くなってるところが多すぎ。ストーリー性は明らかに薄くなってるし、エロシーンの選択分岐がなんかヘンだし、ゲームに目的性が感じられないし。(姫辱では、ほとんど建前みたいなモンだっとはいえ、姫を調教しつつ城を目指すという目的が、あるにはあった。)前作(つっても、一応別ブランドだけど)も西洋中世ファンタジーだったんだから、どうせなら思い切って世界観を変えればよかったのに。

    ■それから

     『MinDeaD BlooD』買ってきたー。

     メインストーリーを成すシナリオが3本くらいあるらしいので、なんの憂いもなく悠香さんルートへ最短距離で突撃。体験版相当部分終了。

     轟沈。

     あのつまり、ツンデレとか無表情系とはまた違ってですね、明らかに好意はあるんだけれども誇り高いというですね、そういう系統の娘さんであるわけですけれども、それが必殺幼児退行媚び媚び淫乱モードを発動するわけですよ。さらに、それとは別に体が勝手に系淫乱モードが用意してあるわけですよ。この微妙な差異が絶妙に自尊心をくすぐってですね、さらにその淫乱ぶりがバックストーリーとキャラクター性に直接繋がってくるこの隙のない構成がですね、つまるところ

    エロ萌え

    であると。それが、それがぁぁぁぁぁぁ

    「吸血鬼だって分かったからよっ!!」

     わりと死にたくなる。いや、けっこう本気で悲しいぞ、これ。あああああああ、悠香さんに幸せを。プリーズ。しやわせプリーズ。むしろギブハー。ハッピー。

    7/12(Mon):ちまちまと『MinDeaD BlooD』進行中。

     『Vanpire Hunter』クリア。

     うむ。大変いい感じのエンドでした。
     基本的にシナリオゲームじゃないんで、どうしても一本のシナリオは短くなってしまうのがなんですが、まあ無用に引き延ばされるよりはいい。むしろのこの無駄のなさは見習って欲しいな。

     それより、アクションシーンの意外な出来のよさに驚きました。OPもよかったですが、これほど盛りだくさんな内容になるとは。アニマ怖ええええ!原画が少々甘い感じはありますが、演出と音楽で魅せてくれます。いわゆるFate風ですな。こんなところで見るとは思わなかった。手に汗握ります。ラストバトル必見。

     で、なんか扉とか開いたんですが……えー、タイトル画面変わっちゃうのー。あの悠香好きなのにー!

    7/13(Wed)

    | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
    | つよい電波がでています |
    |____________|
                   /
                 < 
                 / ビビビ
            \_\_\
       _     \\ \
      /||__|∧   __|___
     (O´∀`) | |::::::::::::::::::::::|
     (つ  つ/ |::::::::::::::::::::::|
     / ̄ ̄ ̄≡ |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:|
     |        |::::::::::::::::::::::|







     まあ、『ラムネ』のデモムービーが公開されたわけだが。

     わけだが。











     まあどう控えめに言っても七海とひかりのチップキャラはかわいすぎ妹メインか動きはぷりちーすぎおおよそ同じ意味で妹が登場して歓喜に震え繰り広げられる夏の情景つまりバイクバイクバイクに快楽中枢を溶かされる間にめがねさんがめがねさんが追加で気付いたらジャージ先輩が帰るところでどうしてわざわざここにと混乱する思考のままに後奏の4人共演むしろ饗宴を迎えどうしようもなくかわいらしくて仕方ないことはもはや決定事項で疑問も意義も差し挟む余地はないわけだが。





     かように、このムービーそのものの素晴らしいことは人語に落ちないのであるが、なお重要な事実がここには示されているのである。
     すなわち、ねこねこソフトがついにKeyの呪縛を脱し、恋愛ゲームの製作において独自の路線を歩み始める可能性である。

     このムービーにおいて、明らかに七海とひかりはコンビとして成立している。いや、その深い関係はこれまでの公開情報からも充分に読み取ることができたが、それをはっきりと明確なる形で主張せしめたのがこのムービーである。エロゲーにおいて攻略対象ヒロインがコンビを形成することはあまりない。キャラ選択分岐というフォーマットに則っているゆえだが、『ラムネ』はその既成概念を、明らかにキャラ選択分岐を含むエロゲーテンプレートに沿ったものになるであろう作品でありながら軽やかに打ち破ってみせたのである。この規制の枠組みに納まりつつルールを破るやり方はいかにもねこねこソフトらしい。
     さらに、登場順からしてどうやらメインヒロインは鈴夏であるらしい。明確に七海とひかりの存在によって成立している「場」において展開する物語の中心が、しかし鈴夏なのだ。すなわち、攻略ヒロインである七海とひかりを場の構築の礎として使う手法である。忘れてはならないのが、やはりどう考えてもこの作品がいわゆる純愛ゲームテンプレートを利用して製作され、プレイされるであろうことだ。それを考え合わせれば、このヒロインを脇役のように扱う手法がいかに斬新なものであるか理解されよう。

     これらの手法がいかなる意図を持って使用されているかを考えるには、ねこねこソフトの歴史に立ち返る必要がある。Key系同人ソフトサークルを前身とするねこねこソフトは、下請け時代から「学園ほのぼの恋愛モノ」と「ファンタジーシリアスモノ」を交互に製作してきた。全般に無視できないKeyの影響が垣間見られるが、特に学園系統の作品におけるそれは誰の目にも明らかだったと言えよう。すなわち、現実感希薄な世界観における奇矯なヒロインとの淡く切ない恋愛劇だったのである。いかにお家芸の「日常性」を導入しようとも、『みずいろ』はありえざる物語だったのである。白はやってないから知らん。
     しかしながら、今回ねこねこソフトは、「場」の構築のためのキャラを擁立し、ヒロイン同士の相互関係を強固化して生活空間の確立に努め、さらには圧倒的なエピソード量を以って(公式サイトのアオリや歌詞に織り込まれている真夏の情景こそそれだ)薄ぼんやりとしていた世界観を確固たるものにしようと試みているように思える。

     数ヶ月の前の対談で僕は『ラムネ』への疑念を口にした。夏という季節は自然的社会的諸々の要因によって出来事を強力にエピソード化―「ひと夏の思い出」化―する。ねこねこソフトが保ち続けてきたあいまいな日常性らしきものを別の何かに変えてしまうという危惧が僕にはあった。『ラムネ』が『みずいろ』のアッパーバージョンたりえない不思議な確信があった。
     確かに、『ラムネ』は『みずいろ』とは致命的に異なる作品になるだろう。今回公開されたBGMを聞けばその確信はいっそう深まる。ストリングスの強化に加え、大胆にホーン・セクションを導入した。厚みとエネルギーを増したサウンドは、かつてない生命力を感じさせる。それはかつてのねこねこソフトの死を意味するかもしれない。数ヶ月前まではその予感が僕を悲観に陥らせていた。しかし、その変化が明確な意志のもとに行われているとしたら、それは再生に繋がる死となるだろう。


    ■まとめると

     いい加減Kanon卒業するときが来たんだなってこった。

    7/15(Thu)

    ■Dear My Friend

     知り合いで壊れてる 人が 続出してるので、買ってきちゃいました。まあ、体験版でかなり好感触だったので、(日記7/5参照)そのうち買おうとは思ってたんですけどね。

     で、昨日更新がなかったのは途中で止められなかったからなわけですが。

     冴香姉、素晴らしい。

     なんというか、望みを全て叶えてもらったというか、一つの理想を見たというか……。
     理想形というのは、整合性です。整合性というのは、例えば恋愛のへの段階性ということです。全く無駄がないというか、全てに意味があるというか、完璧というか、つまり、素直になれないお姉さん最高
     こういうのが、見たかったんだよな……。

     個人的に、「よくぞやってくれた!」要素として真っ先に挙げておきたいのは麻衣のファイターっぷり。こういう、言ってみればお約束と言いますか、設定見た瞬間にピキーン!とくる展開をきっちりやってくれるのはいいなあ。いや、わかってるねえ。

    ■仲いいねえ

     Game Styleで「居酒屋対談 時間のムダ」という企画が始まったんですが、2chのライアーソフトスレがそれを受けて面白い流れになっています。

    ライアー総合27 サフィズムの喧噪 359-

     エロゲーメーカーの構造的問題とか、優れたシステムを構築する上でなにが必要なのかとか、妙に専門的な議論が展開されています。中の人なのか?やっぱりメーカーの中の人なのか?
     ちなみに、みりすのスレのほうは『まじれす!』のフライングゲット組の報告もあり、ほぼ完全スルー状態。ファン層の違いが出てますなあ。さすがエロゲーメーカーの中の人御用達メーカーライアーソフト。喰い付きが違います。
     もっとも、こういったメーカー側の事情に関して妙に雄弁なライアーに対しては、「言ってることは分かるが、お前らがそれを言うか」という気持ちがあるのもまた事実。延期しないでバグも潰してから言ってみろってな。

     というか、そもそも連中は「周りに合わせて安易なノベルゲームを作りたくない」というのを、「そもそもゲームとはこういうものだ」という形で自己正当化しているフシがあるからな。それが、あるときにはフラグ管理の役にしか立っていない『CANNONBALL』のレース、あるときには理不尽に難しい『Forest』の選択肢として、矛盾を噴き出していると思うんですよねえ。

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